【見どころ】
3月号の特集の一つ『ビーズミルによるナノ分散』(識名晃弘氏)では“ナノ粉体の分散技術の現状と動向”を知ることができる。その概要は、次の通り。
「近年ではナノ粒子製造のための有力な手段として認識されているビーズミルはさまざまな分野で粉砕・分散処理に用いられている。他の粉砕機と比較した際のビーズミルの特徴としては、その優れた微粒子化性能にある。ビーズと呼ばれるメディアが時代とともに小径化が進み、最近ではΦ0.03 mmのビーズも普及し、100nm以下のナノ粒子粉砕・分散が可能となっている。また、同じメディア型装置であるボールミルと比較してビーズミルの特徴はその処理速度の速さにある。これは、ビーズミル内に充填されるメディアの個数とビーズミル内で実現されるエネルギー密度の高さにある。同容量であったとするとビーズミルでは径と充填量の違いからビーズミルに充填されるメディアの個数は数千倍以上、ディスクの撹拌によりそのメディアに与えられるエネルギーは数十倍以上となる)。この圧倒的な量の差がそのままミル内でメディアから粒子が作用を受ける頻度、すなわち処理速度の差へと繋がる。近年、このような優れた微粒子化性能を持つ粉砕機であるビーズミルは、求められる要望が多彩化、複雑化している。実際にナノ分散をはじめとする高度な処理や後のスケールアップなどを考え実現させるためには、種々の条件設定が必要で、データ収集をいかに早く効率的にするかが重要となる。」と。
同論文では、複雑に絡むビーズミルの条件設定を簡単に解説されており、迅速に条件設定を行える研究開発・少量専用ビーズミル『イージーナノ』について、①基本構造、②ベッセルと呼ばれる“メディア”(分離方式、材質など)につて、また、③ナノ分散事例などが紹介されている。
※ 定期購読お申し込み後の購読契約は自動継続となります。
※ 海外からのご注文は別途、為替手数料がかかります。
ITEM NAME | 化学装置 2017年3月号 |
---|---|
ITEM CODE | PAP201703-f~PAP201703-m |
PRICE | 1,848~22,176 円(税込) |