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【見どころ①】
今月号の特集の一つ『環境重視のカーボンナノチューブ製造』(岡本直哉氏)の“開発背景”では―?「大量消費社会がもたらした弊害は、地球上のあらゆるところに大きな環境問題を残してきた。特に温室効果ガスの排出による地球温暖化は、日本のみならず先進諸国をはじめとした地球規模の重要な課題となっている。この技術は、遡ること平成16~17年度北海道経済産業局 地域新生コンソーシアム研究開発事業が前身となる。当時プロジェクト管理法人に『(財) 室蘭テクノセンター』、研究事業の委託先として日本製鋼所、鹿島建設)・技術研究所、北見工業大学、東京工業大学、産業総合技術研究所が『バイオメタンのナノ炭素化技術及び炭素系複合導電材料の開発』と言うテーマの研究プロジェクトを行った。」「このプロジェクトにより開発された“バイオメタン直接分解装置”は、家畜糞尿由来のメタンガスを触媒により分解しCO2を出さずに、多層カーボンナノチューブ(以下、ナノ炭素という)と、水素の生成が可能である。現在、カーボンナノチューブ製造は、炭素源材料も製造エネルギーも化石燃料由来に依存しており、水素製造においても、水蒸気改質が主流で改質時にCO2が排出される。植物が大気中のCO2を光合成により吸収し、成長したものを動物の飼料として供給し、さらに食物連鎖により人間の食糧として循環していく過程に排出される食品廃棄物や残渣、畜産物廃棄物を発酵させてメタンガスとして取り出し、これらを燃焼して大気中にCO2として戻すのではなく、ナノ炭素と水素を製造する技術である。平成17年度でコンソーシアム研究開発事業が終了、以降の補完研究を株式会社日本製鋼所より当社が業務受託し現在に至り、研究開発および事業化内容は、ナノ炭素生成プロセスと触媒の精査、プロセス安定化、収率改善などコンソーシアム時のテーマをさらに進め、ナノ炭素の商用化を目指す事を目的としている。」「最近、わが国においても太陽光、風力、水力、地熱、太陽熱、バイオマスなどの資源が再注目されるようになり、経済産業省により、これらは再生可能エネルギーとして指定された。日本各地にバイオマス発電所が稼働し始めているが、バイオガスを燃焼させてタービン発電・売電利用しているのが現状である。更に国の買い取り制度により市場に出回ることなく、直接燃焼でCO2の発生源となっている。この燃焼より発生したCO2は、自然界に戻すことで農産物などのバイオマス原料が吸収し、増加(カーボンニュートラル)はしていないとしている。当社の取り組みは、大気中のCO2を農業生産物などが吸収し、廃棄物系バイオマスから、一般のメタン発酵装置により精製されたバイオメタンガスをメタン直接改質装置へ送ることで、例えば発電のための直接燃焼から大気放出されるCO2を固化回収することで、カーボンマイナスを指向しCO2削減にも貢献する。」と。…以下略…
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ITEM NAME | 化学装置 2016年9月号 |
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ITEM CODE | PAP201609-f~PAP201609-m |
PRICE | 1,848~22,176 円(税込) |