■今月号の見所
【見所】①
特集『医薬品・化粧品・ファインケミカルズで活躍する化学技術』の一つ“バイオ原薬生産プロセスの先進的技術とその適用事例”(協和発酵キリン・河合浩史氏)での概要は次の通り。「バイオ医薬品は、合成化合物では達成できない薬理作用を有するたんぱく質等の生体分子を活用した、副作用が少なく高い効能が期待できる医薬品である。医薬品に含まれる有効成分は原薬と呼ばれる。多くのバイオ医薬品の原薬は、遺伝子組み換え細胞の培養プロセスとその培養液の生成プロセスにより生産される。…ヒトインスリン原薬は大腸菌培養プロセスにより生産される。以降、酵母、動物細胞を用いた糖タンパク質生産技術の進歩により、高生産プロセスの設計が可能になった。」「品質管理については、Quality by Design アプローチに基づくプロセス設計及び監理戦略の構築スキーム世界中で考察され、実際のバイオ医薬品開発の適用を進められている。…」「バイオ医薬品の生産プロセスについて、…これからは、ただ作るための技術だけではなく、作り続けるための技術(持続性確保)や賢く作るための技術(柔軟性確保)が注目されている。」本稿では、…少ない投資でさまざまな製品をカバーできる柔軟性のある工場設計技術に焦点を当てて、バイオ原役生産プロセスの先進的技術についての解説が試みられている。併せて、バイオ原薬生産プロセスの展望につても言及がなされている。
【見所】②
特集『医薬品・化粧品・ファインケミカルズで活躍する化学技術』の一つ“化粧品の最近の市場動向と技術傾向”(近畿大学・鈴木高広氏)での概要は次の通り。「消費者の紫外線対策や肌の美白への関心は年々高まっている。…我が国での開発化粧品=UV遮蔽効果を持つ商品は肌に塗布する際摩擦感が強くなり、思い使用感と不均一な分散性が課題になっていたものの最新商品の強みはその問題点を克服していることが挙げられる。…」「…乳化品への関心の高まりとともにUV遮蔽材の処方も無機ナノ粒子から油剤に配合しやすい有機吸収剤へとシフトしている。…」また、工業出荷の動向では、「肌の乾燥を防ぐために保湿効果のあるスキンケア品が消費者に求められていることがわかる。…そして、ファンデーションの嗜好性も肌を乾燥させやすいパウダータイプから、保湿効果が期待できる乳化タイプへとシフトし始めたことが読み取れる。…」と指摘している。(以下略)
※ 定期購読お申し込み後の購読契約は自動継続となります。
※ 海外からのご注文は別途、為替手数料がかかります。
ITEM NAME | 化学装置 2014年7月号 |
---|---|
ITEM CODE | PAP201407-f~PAP201407-m |
PRICE | 1,848~22,176 円(税込) |