■今月号の見所
【見所①】
=『粉体プロセス組み立ての留意点』連載[4](小波盛佳氏)の中の1節では、「プロセスに影響を及ぼす生産の変更と基本的な対応」では、“変種変量生産が基本となっている。 工場では、想定される生産品種と量の変更に対して、それを管理する情報と製造ラインを結びつける体制が構築されてきた。粉体の取り扱いおいては、少しの物性の違いが製造に大きく影響することがある。原料の仕入れ先が違うだけで、物性の違いからトラブルが生じることもある。その意味で粉体技術者は目を光らせ、その違いがもたらす影響についての認識を関係者に持ってもらう心構えが必要である。”と指摘している。
ここでは、“物性の許容される範囲をあらかじめ想定して、装置の選定だけでなく、ハンドリンおよび配置を検討しておくことが望ましい”と提案している(同氏)。加えて将来の変更の具体的な事項と変更内容およびその対応について一覧表にして解説がなされている。ご興味のある方はご一読を。
【見所②】=JPI(日揮プラントイノベ―ション)の染谷英男氏により“同社の持つ配管工事管理ノウハウと電子データを組み合わせた管理システムの紹介”がなされている。ここでは、JPI配管工事管理手法のスタンダード化を図ることを目的に、国内外のプレハブ工事で、試行錯誤しながらシステムを構築している話題を取り上げている。具体的にはこれらの考え方・進め方、問題点等が紹介されている。タイトルは、『EPCにおける配管工事施工管理の最適化』である。ご参照を。
【見所③】=連載2者から、異なった視点で、“撹拌装置”の話題が紹介されている。1つは、東洋大学の川瀬義矩先生の『図解 化学装置;混合撹拌装置』(第13回;3頁)で、“撹拌操作はそれ自体が特定の目的を持っているのではなく、反応、物質移動、熱移動を促進するなどの目的のために容器の中の液体を混合することを目的としている。反応装置として、混合撹拌装置は広く使われている”と。ここでは重合反応装置が示され、撹拌装置内部が分かる写真と図面類を多用して解説がなされている。
もう1つは佐竹化学機械工業の加藤好一氏の連載『撹拌装置・撹拌インペラの最適選定』(第7回;9頁)である。ここでは、“慣性力が利かない領域の高粘性流体”についての解説がなされている。撹拌Re数と翼近傍回りの流れの可視化画像(粒子懸濁法)により、粘性流体用インペラの挙動解析がなされている。この他、異なるレベル・液物性条件下での混合状況や流動の写真および図解にての挙動解析がなされている。加えて、今回が最終回ということもあり、同氏は“スケールアップ”に関しても言及している。すなわち、“ユーザーが新しい製品を開発する場合、ラボスケール、パイロットスケール、プラントスケールとスケールアップしながら実際の工業生産に進む。したがって、撹拌装置も同様にスケールアップ設計がなされる。攪拌機の場合、一般的には、Pv値一定(単位容積当たりの投入動力一定)の条件にてスケールアップされる。これは、反応系などでは複合的な目的が同時に要求されるので、単位エネルギーを一定にすることでは道理にかなっている。(以下略)・・・。”と解説している。より詳細内容は本文参照を。
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ITEM NAME | 化学装置 2014年2月号 |
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ITEM CODE | PAP201402-f~PAP201402-m |
PRICE | 1,848~22,176 円(税込) |